御池総合法律事務所

敷金は、不動産の賃貸借契約を締結するときに、借主から貸主に交付される金員で、未払賃料や原状回復費用等、借主が不動産を明け渡すまでに発生する借主の債務を担保するものです。
借主が不動産を明け渡すと、借主の債務を清算して、残額が返金されます。

事業者間での契約であるため、原則として、この特約は有効であり、途中解約した場合であっても返還されないと考えられます。

一般的に、礼金とは、賃貸借契約を締結する際に、借主が貸主に対して支払う謝礼、権利金とは、不動産の賃貸借契約を締結する時点で借主から貸主に対して交付される金員をいうとされています。いずれも貸主が返還を要しない金員ですが、その性質については必ずしも明確ではありません。
また、その有効性についても、礼金を支払う約束を無効とする下級審判決があり（東京地判平成23年2月24日公刊物未登載）議論がなされています。

いずれも、賃貸借契約の更新の際に借主から貸主に対して交付される金員で、一般的に賃貸人が返還を要しないものをいうとされています。このうち、契約更新時の事務費用を更新事務手数料といいます。
これらの費用については、借主と貸主で合意しておかなければ貸主は請求できません。一般には、契約締結時にその内容を定めます。