法律Q&A

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取締役の会社・第三者に対する責任

1. 経営判断の原則

私は、ある会社の代表取締役をしていましたが、新たな事業展開に失敗し、損を出してしまいました。すると、他の取締役から、個人で損を埋めろと求められました。私は会社の業務執行として事業展開をしたのに、個人責任を負うのでしょうか。

損が出たからといって、直ちに損害賠償義務を負うものではありませんが、経営判断の原則に照らし善管注意義務や忠実義務を尽くしたといえない場合には、会社に対して損害賠償義務を負うことがあります。

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2. 平取締役の監視義務

私は、30年間勤めた会社の取締役に昇格しました。しかし、当社は、創業者一族が会社の上部を占めており、私のような立場の者が意見を言うのは難しい雰囲気があります。私は、偶然、会社の代表取締役が、その親族の経営する会社に無担保で多額の融資をしていることを知ってしまいました。私はどうすべきなのでしょうか。

取締役会や監査役に報告するなどして、監視義務を尽くす必要があります。また、取締役会が開かれない場合には、自ら招集を求める必要があります。

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3. 社外取締役の責任限定

私は、知人から、知人が営む会社の社外取締役に就任してほしいと頼まれました。しかし、私が取締役の業務に割ける時間にも限界がありますので、普通の取締役と同じような責任を会社に対して負うことは無理です。社外取締役ということで責任を軽くすることはできるのでしょうか。

社外取締役等は、会社との間で定款の定めに基づき責任限定契約を締結することにより、会社に対する任務懈怠による損害賠償責任の範囲を限定することができます。

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4. 取締役の第三者に対する責任

私は、最近、知人に頼まれて、知人が経営する小規模な会社の取締役になりました。その会社は、一応取締役会設置会社ですが、実際には取締役会が開かれることはなく、私は名前だけの取締役でした。実は、その会社は詐欺的な商法で物を売りつけていたようで、ある日、突然、私に対して損害賠償請求するという通知が来ました。私は、責任を負うのでしょうか。

いわゆる名目的取締役として責任を負わない可能性もありますが、他の取締役らに対する監視義務を怠ったとして責任を負う可能性も十分にあります。

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